バランステープでマウスの重心調整を試す

道具を使用して何かを狙うスポーツとエイムの間に共通する知見がないだろうかと調べていた頃、バランステープという概念を偶然知る。ゴルフのクラブやテニスのラケットに用いて重心を調整するらしい。これをマウスにも活用できないだろうか。重心調整によってエイム精度の向上に寄与できるかもしれない。

バランステープには様々な種類があったが、環境や人体に悪影響を及ぼす鉛が使用されているものは避け、錫製の「YONEX パワーバランススリム*1を購入した。

バランステープの厚みは 0.3 mm。一般的なマウスソールよりも薄いため、マウスの底面に貼っても干渉しない。ただし、剥がして再利用すると、皺や反りでマウスパッドを擦ってしまうことがある。若干もったいないものの、位置を調整する際は毎回新しいテープを貼り直している。

バランステープを貼る位置によって手ごたえが大きく変化する。試した当初は、指先側に貼るとマウスに振り回される感覚、手首側に貼ると安定して微調整できる感覚があった。

最近になって改めて試した折には、マウスに接触している親指・母指球・薬指の付け根が成す三角形の中心付近に貼ると良い手ごたえを感じた。小刻みな左右移動を追いかける際の微調整がやりやすい。ただし、マウスの持ち方やセンシティビティといったプレイスタイル次第で適切な重心の位置は異なると思われる。

貼り付けたのは 0.5 g ないしは 0.25 g 程度の重さだったが、それでも十分に差異を実感できた。マウスパッドやマウスソールといった足回りの調整は変化が実感しやすく楽しいが、バランステープによる重心調整も比較的安価で大きな変化をもたらすため、個人的には気に入っている。

バランステープを貼る位置について、他のアイデアとしては、

  • センサー位置の感覚を強調するために中央付近に貼る
  • ADS の有無で圧が安定しない右クリック直下に貼る
  • ペンを操作するような感覚を強調するために親指・人差し指近辺に貼る
  • 手首の軸を強調するために小指球付近に貼る

といったものもある。

選択肢がたくさんあり、それらを試しているだけで勝手に練習時間が増えていく。試し甲斐があり、ついでにエイムスキルが磨かれていくおまけもついてくるかもしれない。もし興味が湧いたなら試してみてほしい。

*1:Amazon 上ではたっぷり巻かれた 100 g タイプの画像が表示されているが、実際は 10 g 分