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競技エイミング・FPS/TPS ゲームに関することや取り留めの無い日記など

FPSゲームがうまくなりたかった

PS版のスターウォーズバトルフロントが、FPSゲームとの出会いであった。自由に戦場を動き回れる没入感と、ブラスターを射撃する爽快感に病みつきになり、徐々にその世界にのめり込んでいった。やがて、PCでFPSゲームを遊ぶようになる。最初はゲーム用途ではないノートPCしか持っていなかったものの、よりスペックの高いPCに買い替えたり、周辺機器を揃えたりと、徐々に環境を整えていった。それほどの手間をかけても構わないほどに、FPSゲームが面白かった。

 

FPSゲームを遊んでいるうちに、もっとうまくなりたいと思うのは自然なことであった。一口に上達といっても様々な要素がある。自分が具体的に想像したのは、周囲を驚嘆させるほどの正確無比な射撃術である。素早く相手に狙いを定めて射撃できるプレイヤーは強く、憧れの存在であった。もちろん、不意打ちして一方的に倒すことができれば、それに越したことはない。戦わずして勝てるならそれが最良である。そのために作戦や判断能力が物を言うのも、分かっているつもりである。それでもなお、自分にとってのうまいという言葉は、精度の高い攻撃を仕掛けることができるプレイヤーのために取っておきたいという思いがあった。

 

体力が少なく、急所に攻撃を当ててすぐに相手を無力化できるゲームなら、地形や配置といった、射撃に至るプロセスが大いに重要であろう。しかし、体力の多いゲームであれば、先手を取ったとしても、そこで勝敗は決せず、相手の体力が底をつくまで攻撃を当て続けなければならない。射撃の腕前が相手より劣っていれば、機先を制したのにも関わらず、返り討ちにあうこともありうる。ボクシング素人の自分が、プロボクサーの背後を取れたからと言って、試合に勝てる気がしないのと同じである。無論、頭を使うことは重要である。重ね重ねになるが、腕っぷしが強いだけで勝てるほど甘くはない。要するに、FPSゲームにおける射撃の精度とは、スポーツでいうところの基礎体力なのである。それがあったからといって勝てるわけではない。しかし、それが無くてはまず勝てない。

 

FPSをうまくなろうと、いろいろな試みを行った。その軌跡を以下に記したいと思う。ただ、これらが実を結んだわけではない。自分は、何の実績も名声も持ち合わせていない、有象無象の1プレイヤーである。まるで、英語の勉強法に詳しいが英語を話せない英語学習者のようだ。そういう与太話である。

 

まず、的当てのようなゲームをやり込むことによって能力を向上しようという試みがあった。自分のように、FPSゲームの上達に関して調べたことがある人であれば、ほとんどが知っているものではないだろうか。

 

 

しかし、これらは実際のFPSゲームにおける感覚と乖離しているため、あまり役に立たないとする見方もある。FPSゲームにおいては画面中央の照準にターゲットを合わせるが、これらのゲームにおいてはマウスカーソルをターゲットに合わせるという違いがある。また、動きながら射撃する場合を考えると、ゲームキャラクターの移動速度分の照準補正をかける必要があり、それは実際にプレイするFPSゲームにおいて練習するしかない。実戦が最大の訓練というわけである。最近のゲームであれば練習モードやサンドボックス環境が用意されているので、わざわざ別の手段に頼らずに済むという事情もあり、的当てメソッドは下火になっているように思える。

 

とはいっても、まったくの無価値とも限らない。マウスを動かすという操作自体の練習にはなる。ゲーム用途でないPCでも動くので、出先でもノートPCで練習できる。ドットを狙うような、FPSゲーム内の練習よりも負荷の高い設定で練習すれば、差別化を図れるかもしれない。ただ、これでFPSゲームの成績が向上するのかどうかというデータを集めてみない限り、効果のほどは分からない。自分の場合は、これらをやり込んでも、FPSゲームにおいて大功を立てることはなかった。やり方の問題というより、自分が駄目なだけなのかもしれない。

 

次に考えたのは目であった。FPSゲームにおける射撃は、ターゲットの位置を認識することから始まる。つまり、目を鍛え、視野が明瞭であれば、それだけ余裕をもって射撃を遂行できるという考えである。調べてみると視野には2種類あり、文字の読解など詳細な情報解析に向いた中心視野と、広域にわたる動体認識に優れる周辺視野があるという。ターゲットとはすなわち動体であるから、周辺視野を鍛えることによって撃ち合いで優位に立てるかもしれない。そのような期待を抱いて、以下のゲームをやり込んだ。これも、FPSプレイヤーにはわりとよく知られているものかもしれない。パネルにランダムで配置される数字を順番にクリックしていって、最後までにかかった時間を競うものである。

 

25.hon5.com

 

周辺視野を鍛えるという目的を考慮するのであれば、視点をあっちこっちに移して数字を確認するのではなく、画面の中心を見据えつつ視野の端で数字を認識することを心がけると、より効果が高いトレーニングになると思われる。初めのうちは17、18秒かかっていたものが、慣れるに従ってだんだんと短くなり、やがて10秒台を切るところまで到達できた。だが、これはあくまでもこのゲームに慣れたに過ぎない。はたしてFPSゲームの成長に寄与したのだろうか。有意義だったかもしれないし、無意味だったかもしれない。少なくとも、鍛えて損をすることはないはずと信じたい。

 

動体視力を鍛えてみることも考えた。理屈は先ほどと同様である。ターゲットの移動速度に惑わされることのない動体視力があれば、射撃の精度向上に繋がるであろう。YouTubeを検索するとそういった類の動画が見つかるため、それらを活用できる。速度が物足りないのであれば、動画の再生速度を上げてみるのもいい。

 

 

これらの動画を毎日見る習慣をつけようと躍起になっていた頃があった。しかし、結局のところ長くは続かなかった。何となく効果はあるように思えるものの、具体的な進捗として実感することができずに、やる気が持続しなかったのである。 成果をすぐに求めるせっかちな心を抱いていては、どんな手段も功を奏さず終わりそうなものである。ちゃんと続けることができれば、もっと効果を発揮したのかもしれない。

 

目で物を見るのも、正確にマウスを動かすのも、要するに脳が情報を処理するということである。撃ち合いは一瞬一瞬の判断が重要であり、いかに短い時間内の出来事を認識し、適切に処理するかということが勝敗を左右する。頭の回転を鍛えれば、そのままFPSゲームのうまさに直結するのではないだろうか、という発想もあった。つまり、脳トレである。以下のサービスを利用すると、様々な脳トレゲームをプレイできる。有料であるものの、自分がまさに求めていたものであった。

 

 

ゲームスコアの数値化や、カレンダーによる継続日数の可視化など、やる気を維持する仕組みも申し分ない。月額課金してまでやるようなことかという価値観は分かれる所であるが、スポーツのためにジムに通っているようなものだと考えれば、まあそういう人もいるだろうと腑に落ちるような気もする。

 

同様に、一手詰みの詰め将棋というものを試したことがある。ランダムに選出された局面に対して、時間内に詰み筋を見つけるというものである。初めの内は簡単に思えるかもしれないが、意外なところに角道が通っていたりして、詰みと考えた手筋を咎められてしまうことがよくある。盤面全体をすばやく見渡し、相手と味方の駒を把握し、ミスなく続けていく集中力が求められる。一時期詰め将棋にハマっており、頭のトレーニングとして取り入れていた頃があった。ただ、さすがにFPSゲームとの関連は薄いようにも思えてくる。迷走の感は否めない。

 

ken1shogi.sakura.ne.jp

 

迷走繋がりでいえば、マウスを保持するには肉体も重要とて、ついには筋トレにも手を出す。全身を鍛えるわけではなく、FPSゲームをする上で関わってくる部位を鍛えようというものである。

 

La・VIE(ラ・ヴィ)ハンドグリップ クリアフィット 40kg 3B-4164

La・VIE(ラ・ヴィ)ハンドグリップ クリアフィット 40kg 3B-4164

 

 

これは、握力増強の定番である。握力を鍛えることで、マウスの制動を容易にし、より精密な照準動作を可能にするという目論見だ。もともと非力で握力には自信がないタイプだったので、もっと負荷の小さいものも併せて購入した。初めの内は1回握るだけでも大変であったが、じきに手持ちの最大負荷までこなせるようになった。軽く握り込んだ状態から、さらに握り込むという形で回数をこなすと効果が高いらしい。 また、握力トレーニングに限らず、FPSゲームにおいて思わずイラッとする場面に遭遇したとき、これを何回も握り込んでストレスを発散するという用途にも使える。奇声を上げたり、物を壊したりするよりは健全であろう。

 

トータルフィットネス(TotalFitness) クロームアレー 2kg STW020

トータルフィットネス(TotalFitness) クロームアレー 2kg STW020

 

 

握力を鍛えるのであれば、ダンベルも有効である。これを握って手首を返すような運動をすることで、握力が鍛えられる。単純に、これを握って空中で保持し続けるのもいい。 これを持ったあとにマウスを握ると、とても軽く感じられて気持ちがいい。しかし、ハンドグリップに比べて手間のかかるトレーニングとなるため、次第に面倒になって辞めてしまった。

 

 

本来は、楽器の演奏に向けて指を鍛えるための器具らしい。FPSゲームにおいて、武器の切り替えや移動を司る左手の指を鍛えるのに重宝した。薬指や小指でしっかり押し込めるようになると、操作ミスも少なくなる。お手軽なため、今でも続けて使用中である。飽き性な自分にはちょうどいいのかもしれない。

 

POWERbreathe (パワーブリーズ) プラス スポーツ (重負荷) レッド

POWERbreathe (パワーブリーズ) プラス スポーツ (重負荷) レッド

 

 

これは握力とは別で、肺活量を鍛えるものである。緊張によって呼吸が浅くなると射撃に影響するからといって、それを克服するために試したのだ。今思えば、迷走である。実際にやってみるとなかなか負荷が重く、しんどい。毎回、水で洗浄するのも億劫になり、徐々に遠ざかってしまった。しっかりこなせば、何らかの効果はあったのだろうか。腹式呼吸が鍛えられるため、ボイスチャットの声を通りやすくするという目的でも活用できるかもしれない。

 

ここまで見てきたように、いろいろなものを試してきた。しかし、成果はあっただろうか。個々の手法そのものに対する慣れと習熟は感じたものの、それらの点と点が線になってFPSゲーム上達へ結び付いているという実感は得られていないように思える。努力の方向が間違っていたのか、あるいは、そもそも努力できていなかったのか。自分は飽き性ゆえに、やる気をいかに持続させるかという問題が常に付きまとう。きちんと続けて、その上で効果を判定するべきであろうが、目に見える変化が乏しいばかりに、早々にやめてしまったものが多いのではないか。

 

結局のところ、うまくなりたいFPSゲームをたくさんプレイした方が早いのではないかという疑念も残る。いろいろなものに手を出したのは、何か特別な手法を採用することで、一向にうまくなれない自分に対する不安を拭い去りたかっただけであり、手段と目的を履き違えていたのかもしれない。自分と上級者たちとの違いとは、純然たるやり込みの違いであって、自分は現実逃避(ゲームに対してこの表現を使うのは妙な心地であるが)していただけではなかったか。

 

あるいは、才能だろうか。才能とは、どうにもならないものだと解釈している。仮に才能がないのだとしたら、今後一切の努力は徒労に終わるであろう。無駄な時間である。あきらめて、別の趣味を探した方がいい。世の中にはいろいろな楽しみがある。それらを片っ端から試していけば、何か才能がある分野に巡り合えて、大業を成せるかもしれない。そもそも、自分はFPSゲームを本当に好きであったのか。単に、評価される分野が好きなのであって、FPSゲームで負け続けて活躍もできなくなれば、そこであっさり辞めてしまうのではないか。好きとは何が好きなのだろう。よく分からなくなってきた。

 

間違いないのは、うまくなりたかったという願望の存在である。そこに山があるから登りたくなるように、FPSゲームと巡り合って、少なからず遊んだからこそ、うまくなりたいと思ったのだろう。その思いは確かである。たとえ、上位のプレイヤーからすれば大したことのない存在であっても、有象無象で終わる末路が待っていようとも、自分のやりたいことに素直に向き合うのであれば、今後も上達を志して、FPSゲームを続けることになるのであろう。うまくなってどうするのかという疑念は、うまくなってから考えればいい。もしかすると、その先には何もないかもしれない。それでも、何か熱心に没頭できるものがあるというのは、それだけで生きている甲斐があるというものである。